7月7日の旧暦だからというのは半分あたりですね。
旧暦7月7日は今年は8月24日になります。
古来日本では旧暦を使っていたわけで、
本来日本人の生活は旧暦の方が合っているわけです。
しかし西洋暦を使うようになって、
旧暦で意味を持っていた日本の年中行事は、
その意味合いがずれてしまうようになりました。
たとえば、こいのぼりの場合。
雨の中でも鯉が天に昇って龍になることにあやかって、
江戸時代に武士の子弟が出世できることを願い、
梅雨の季節である当時の暦の5月に、掲げるものでした。
しかし、新暦の5月は雨のシーズンではありません。
そして七夕の場合。
元来、旧暦7月7日の七夕は、秋の季語であって、
旧暦では梅雨明け後でした。
真夏が過ぎたお盆(旧暦7月15日)直前の行事だったのです。
しかし、新暦の7月7日では梅雨の真っただ中になってしまう。
そこで日本人は、
月遅れという概念をつくります。
月遅れ(つきおくれ)とは、
日本の年中行事の日程を太陰太陽暦(旧暦の天保暦、寛政暦、宝暦暦、貞享暦など)の日付から
グレゴリオ暦(新暦)上で1か月遅らせて行うこと。
および、新暦から1か月遅らせた暦のこと。
新暦と旧暦の中間であるということで、中暦ともいう。
旧暦7月15日のお盆は、ほとんどの地方で月遅れの8月15日に行われ、
この時期を夏休み(お盆休み)としている会社なども多い。
また、旧暦3月3日の雛祭りなども、多くの地方で月遅れで行われている。
本来日本人が持っていた時の感覚を大事にしたいものですね。
そして仙台七夕ですが、
江戸時代初期、仙台藩祖の伊達政宗が
婦女に対する文化向上の目的で七夕を奨励したため
当地で盛んな年中行事の1つになったと言われています。
しかし1873年(明治6年)の新暦採用を境にして
年々七夕の風習は廃れ始め、
第一次世界大戦後の不景気以降はそれに拍車がかかったのだそうです。
1927年(昭和2年)、この状況を憂えた商店街の有志らによって
大規模に七夕飾りが飾られます。
すると、大勢の見物客で商店街は賑わったのでした。
翌1928年(昭和3年)には旧暦開催を
新暦日付の月遅れ(8月6日・7日・8日)に開催することとし、
東北産業博覧会と関連して「飾りつけコンクール」も行われ、
以降、華麗な飾りつけが発達するようになったとのことです。
第二次大戦中、規模は縮小しましたが、
1947年(昭和22年)の昭和天皇巡幸の際、
沿道に5000本の竹飾りを並べて大規模な飾りつけの「七夕祭り」が復活したのでした。
伊達政宗の時代から続く仙台のお祭り、
大事にしていきたいものです。
ちなみに仙台での盆踊り大会では、
島倉千代子の「七夕おどり」が必ず流れています。
これはほかの土地ではあまり聞かれないようで、
仙台ならではの曲かもしれません。
小さいころからこの曲を聞くと夏休みだなというイメージがわいてきます。
8月5日には七夕前夜祭花火祭りも開催されます。
どうぞこの夏は仙台にみなさんいらしてください。
仙台七夕まつり
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