災害ボランティアに補償制度はない!―独立行政法人労働政策研究・研修機構レポート - つくる!宮城県議会議員渡辺勝幸のブログ【仙台市若林区】
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災害ボランティアに補償制度はない!―独立行政法人労働政策研究・研修機構レポート

2011年05月14日 18:00

小野晶子「東日本大震災の救援・復興に関わるボランティアの災害補償
─要請される法的措置─」

http://www.jil.go.jp/sinsai/column/01_ono.pdf

というレポートが、
災害ボランティアを進めるにあたっての問題点を指摘していましたので、
みなさんにシェアしたいと思います。


これから被災地にボランティアに行こうと考えている方、

また経営者の方で被災地にボランティアを派遣しようと考えている方には
ぜひ読んでいただければと思います。

なお、このレポートは独立行政法人労働政策研究・研修機構のもので、

ここでは労働政策研究機関として、
これまでに蓄積した調査研究のノウハウや
ネットワークを活かして必要な情報収集を行うほか、

可能な限り政策的知見を提供し、
復興に向けた雇用・労働政策に貢献している独立行政法人です。




この小野レポートで提言されているのは以下の3つ。

――――――――――――――――――――――――――――――――

1、被災地で活動するすべてのボランティア、復興支援に携わる人を
対象に補償制度を作ること

2、雇用者でボランティアを行っているケースで
被災地で起こった災害で労災申請があったものに関しては、
その支給要件を大幅に緩和すること

3、労災認定後の事業場に対する労災保険料率が上がらないような措置が必要

――――――――――――――――――――――――――――――――


つまり、逆に言えば、



被災地での災害ボランティアに補償制度はない。


従業員が災害ボランティアに行ってけがをしたときに労災認定にならない可能性がある。


従業員が災害ボランティアでけがをし、労災認定されると、
労災保険料率が上がり、企業の負担が大きくなる。




ということになります。


いま、被災地の人たちもそうでない人も、
多くの人たちががれき処理をしてくださっています。

おかげさまで少しずつ復興の兆しが見えてきています。
本当にありがたい限りです。


しかし私も各地で見ていますが、
現地はごみやヘドロであふれています。

ヘドロは乾くと粉じんとなって空気中に飛散します。
病原性微生物や有害物質を含んでいる恐れもあります。

そんな過酷な環境のなかでの活動です。



自治体や社会福祉協議会、NPO、NGOなどは、
ボランティアが被災地に入る際には、
必ずボランティア保険に入るよう呼びかけています。

いわゆる任意加入です。


しかし、このレポートでも言及されていますが、
今回の災害に関するボランティアは

「極めて公共性が高いボランティア」

です。


国の政策の一つとして、

「東日本大震災の被災地のボランティアには、
活動者全員に漏れなく十分に補償がいきわたる工夫が必要」


と思われます。



また、現地では「人」が不足しているとの指摘に対して、
この小野レポートでは興味深い指摘がなされています。

――――――――――――――――――――――――――――
【以下引用】


被災地でこういった任務に就く人を調達したらいいのでは、と思うかもしれない。その方が、そ
の地域での雇用創出につながるからだ。しかし、まだ被災地で雇用創出の緒につく段階では、被災者
から選出すると「不公平感が出る」という。「運転手を雇うにも、皆同じように被災しているのに、
なぜ、あの人なのか、となる」というのである。人の調達の初期段階は、外部から調達していった方
がいいらしい。

働ける人が圧倒的に少ない現地では、物資の分配や自治体との交渉、現地ニーズの把握と采配、各
NPO、NGO との連携、連絡、情報共有などマネジメントを担える人を欲しがっている。これらは企
業にいる人材と重なるのである。東京、大阪等大都市には人材がいる。企業や団体は、ある一定期間
長期に人材を派遣してくれないものか。企業や団体は被災地に対してそういう支援の仕方もある。


【引用ここまで】
――――――――――――――――――――――――――――



マネジメントができる人材が欲しいという声は
あちらこちらで聞きました。

これは会社で言えば総務の経験がある人であれば
もう本当にありがたいですね。

しかしこうした仕事は、
長期でいて下さらないとあまり意味がない。

引き継ぎがしっかりできるならなんとかなるかもしれませんが。




また、アメリカでは1989年にサンフランシスコ大地震が発生、
多くのボランティアが集まったそうです。

しかし、現地の対応が不十分であったために、
人材を生かせず。

これを教訓に、
災害ボランティアが労災保険適用されるよう
州法で規定されたり、

ボランティアを常時登録し、
災害発生時には各地区のNPO、NGOが窓口になり、

名前、年齢、属性、職業、専門分野などの登録情報にしたがって
人員配置が行われるのだそうです。

日本でも神奈川県厚木市では、
災害ボランティアの補償制度が条例で定められているのだとか。




災害ボランティアの補償制度を充実するということは、
行政の負担を軽くし、また政府予算をそれほど費やす必要もないわけです。

さらにいえば、
全国から善意で集まってくださる方々や
地元で地域のためにがんばっている方々の意志というものを

できる限りバックアップしていくことになります。

いまのままでは、
善意でがんばったけれど、
怪我をしたら何も保証はない、
という状況になっているわけです。


政府の二次補正予算で、ぜひ取り入れてほしい、
しかもできるだけ早く取り組んでほしいものだと思います。






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