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「いかなる理由があってもいじめを行ってはならない」という文言に共産党が反対したのはなぜか?

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宮城県議会いじめ・不登校等調査特別委員会が
昨日平成30年5月22日、開催されました。

かねてよりこの特別委員会では、
条例制定に向けて3年近く議論が積み重ねられ、
今秋の条例制定に向けて動いているところです。


いじめや不登校の問題は、
時代の変化とともに多様化しつつあり、
その解決には多方面の協力を
いただかなければならない時代になってきています。


平成25年には、
国でいじめ防止対策推進法が制定され、
各自治体でもいじめ条例が制定されつつあります。


平成28年12月に宮城県議会議長に報告された、
「いじめ・不登校等調査特別委員会報告書」(すどう哲委員長)においては、

「いじめは人間として絶対に許されない行為であり、
 本県においてはいじめ根絶を目指すことを
 子どもたちにかかわる全ての人々が強く決意して、
 各種取り組みを実施していくことが大変重要である。
 そのため、学校現場では、いじめの未然防止やいじめが発生した場合においても、
 適切に対応及び解消し、それが子どもたちの成長の糧となるような教育を行うべきである。」

という総括がなされていました。


さらに、平成29年11月に宮城県議会議長に報告された、
「いじめ・不登校等調査特別委員会報告書」(吉川寛康委員長)においては、

「いかなる理由があってもいじめをしてはならないとの
 児童生徒の意識を一層高めるとともに、
 地域で子どもを見守り、いじめを許さない、いじめを見過ごさない社会を実現するため、
 学校、保護者、地域社会、関係機関が強固に連携する取り組みを推進すること。」

などの総括・提言がなされ、
次期委員会等での条例制定を目指すとしていました。


こうした流れのなかで、昨年12月に
今期の「いじめ・不登校等調査特別委員会」がスタートし、

「(仮称)宮城県いじめ防止等に関する条例」の骨子案について、
現在議論を進め、各市町村教育委員会や団体などに
意見をうかがっているところです。


●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●


しかし昨日22日の本委員会において、
共産党会派から、

「いかなる理由があってもいじめを行ってはならない」

という表現を削除するべきであるという意見があり、
議論になったところです。


条例案の「基本理念」として骨子案原案においては、

「いかなる理由があってもいじめを行ってはならない。
 また、児童生徒をはじめ、学校及び教職員、
 保護者、行政機関、県民、事業者は、
 いじめが行われてはならないことを十分認識しなければならない。」

という文言になっていましたが、
ここまでの議論のなかで、

「いかなる理由があってもいじめを行ってはならない」
という文言があることによって、
いじめが起きた時に担任が他の教職員に相談することを
ためらうようになってはいけない、
という意見があったところです。


そして今回、共産党会派がこの文言を削除すべきとした理由は、

「いじめはどの学校、学級、子どもにもありうると文科省も言っている。
 また、国立教育政策研究所の調査では、
 8割以上の子どもがいじめの被害はもちろん、
 加害者にもなっている実態が明らかになっている。
 このことは、当委員会の参考人からもいわれてきた。
 いじめは起きる。
 だからそれをひどくならないうちに克服して、
 その積み重ねでいじめのない学校に限りなく接近していくよう努力することが大事。
 『いかなる理由があってもいじめを行ってはならない』
 『いじめを根絶する』
 と大上段に構えることは、逆に水面下で陰湿ないじめを広げることになりかねない。」

というものでした。


私の意見としては、

「いかなる理由があってもいじめを行ってはならない」

という基本的認識は大切な理念であり、
国も自治体も関係機関もこれまでこうした考え方で取り組んできたことや、
本委員会のこれまでの議論の積み重ねからいっても、

この文言こそがむしろ、
いじめ防止対策の一丁目一番地であり、

県民運動としていじめ防止に取り組む観点からも、
この基本理念は、原案通りにするべき。

様々な課題がある点については、
他の条文や運用上配慮していくべきものである、

という発言を委員会でしたところです。

他の委員からも同様の発言がありましたが、
共産会派の意見をまず共有していただいてから議論をということで、
持ち越しになったところです。


●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●


「保護者の責務」について踏み込んだ表現にするべきではないか、
という私の意見も共産会派とは対立していましたが、

今回の

「いかなる理由があってもいじめを行ってはならない」

に共産党が反対案を出してくるのは、
なかなか理解に苦しみます。



何のための議論なのか、
前提条件を一致させてからの議論であったはずでしたが、

委員長、副委員長が丁寧に、真摯に、
取り組まれてきた委員会運営に突如として
このような形になってしまったことは残念に思うところです。


この問題については、
多くの方が多くの意見をお持ちのことと思います。

皆さんはどのように考えますか?

私も折に触れ、
様々な形でこの問題についてご意見をうかがっていますが、

引き続き皆さんからご意見をうかがい、
そして私の意見を取りまとめて、
次回以降のこの委員会につなげていきたいと思っております。


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