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国際リニアコライダー(ILC)誘致活動のための視察につくば市のKEK(大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構)を訪問しました

本日1月25日、つくば市の

KEK(大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構)

を訪問しました。

宮城県議会では岩手県議会と共同で、
国際リニアコライダー(ILC)誘致の議員連盟を結成しており、
昨年総理官邸をはじめ関係機関に要望活動に行ったりもしたところです。



ILCとは何か?

最近新聞でもときどき記事を見かけるようになってきましたが、

ILC(国際リニアコライダー; International Linear Collider)計画は、
全長約30kmの直線状の加速器をつくり、
現在達成しうる最高エネルギーで
電子と陽電子の衝突実験を行う計画です。

昨年11月に国際将来加速器委員会(ICFA)は、
加速器の全長を20kmに短縮する新計画案を出しましたので、
現時点では20kmの加速器を建設する計画になっています。


この計画は、

「宇宙初期に迫る高エネルギーの反応」

を作り出すことによって、
宇宙創成の謎、時間と空間の謎、
質量の謎に迫るというものです。


ILC計画は、現在欧州CERN研究所で稼動しているLHCの
次に実現するべき有力な大型基幹計画として、
世界中の素粒子物理学者の意見が一致している計画。


ILC計画を進めるために、
アジア・欧州・米国の3極の素粒子物理学者による
国際共同研究チームが作られ、
日本の研究者も世界中の研究者と密接に協力しながら
研究を進めています。


あまり知られていないかもしれませんが、
わが国は世界が認める素粒子物理学と加速器技術の大国です。


岩手、宮城両県にまたがる北上山地が、
この超大型加速器ILC候補地となっており、
実現すれば東北地方としては久しぶりの超大型プロジェクトとなります。


人件費を含めたILCの総事業費は
約1兆912億円で年間運転経費は約491億円と試算されています。

加速器本体の建設費も5,000億円ということで、
予算としても大きなものになりますが、
このILC計画は加速器そのものの事業以上に、
多くの分野への波及効果が大きいものになるとされています。



素粒子物理学を中心として、
加速器建設にあたっては様々な技術の産業波及、
地質環境調査、教育、医療、文化をはじめ分野の垣根を超え、

「世界の知の拠点」

になるだろうといわれています。


世界中から研究者・学生が日本に集まり、
新しい文化・技術の拠点となっていくんですね。



素粒子物理学とは何か、
ということはなかなか難しいわけですが、

簡単にいうと、
私たちの暮らしを支えている技術の基礎研究だといえます。

たとえば、電子が発見されエレクトロニクス分野が発展し、
量子力学はライフサイエンス・ナノテク・ITを生み出し、
X線やPETなどの医療診断装置や粒子線治療を生み出しました。


仙台市青葉区に誘致決定間近とも言われている
放射光も加速器がつくるものですが、

これは新しい薬をつくったりする基盤となるものでもありますし、

インターネットの基礎であるウェブWWWも
素粒子研究から発明されました。



どういうことかといえば、
素粒子物理の研究は、
様々な産業分野に派生するものであり、
必然的に関連産業の企業立地が促進されることになります。

岩手・宮城にそうした「知の拠点」ができれば、
地域の先端科学技術産業の集積が加速されます。


わが国はものづくりの国とされてきましたが、
近年厳しい状況にあります。

ものづくり大国日本の再生にも
大きくつながる計画となることでしょう。


同時にILCの建設・運用で、
大きな雇用効果もあり、

「30年間で約25万人分の雇用機会が創出される」

という研究結果も出されているところです。


世界の研究者が共通の課題に取り組むことはとても大切なことであり、

アメリカにはNASAが、
欧州にはCERN(スイス)が、
そして近年はITER(フランス)が誘致され、
世界の研究拠点となっています。


アジア地域における代表として
日本にILC研究所が設置され、
宇宙の謎を探る世界の研究拠点となれば、

東洋の知の拠点となりますし、
多くのアジアの研究者もILC日本誘致に強い期待を寄せているところです。


近年このILC誘致に中国も名乗りを上げているそうでありますが
世界においてもやはりわが国への期待は高いものがあるようです。


世界からたくさんの研究者が集まり、
平和を愛する日本の精神をもとに
大きな文明の転換期にふさわしい
基礎科学拠点の誘致を、
この東北に実現するチャンスが今年であり、
重要な年となるんですね。




【今日の視察】

今日の視察内容としては、
つくば市のKEK内にある、

 超伝導リニアック試験施設(STF)

 先端加速器試験棟(ATF)


の二ヵ所を中心にお話をうかがってきました。


ILC計画が実現した際に、
建設の基礎となる加速器やその建設機械の研究をはじめ、
超伝導、極低温技術、
超高品質ナノビームの生成、制御などなど、

最先端の研究内容のお話から、
現在欧州スイスにある、
世界最大規模の素粒子物理学の研究所であるCERNが、

どのような研究所であるかというお話まで、
様々うかがうことができました。



ーーーーーーーーーーーーーーー

ILCの誘致にはまず日本政府の決断が必要です。
昨年12月に宮城県議会・岩手県議会が要望活動をしたのも、
政府に早期実現を要請するものだったわけですが、

この計画が実現すれば、
東北の復興にとどまらず、
日本が世界の知の研究拠点になる大きなチャンスとなります。

同時に宮城県・岩手県にとっても、
産業振興・雇用創出という点でも、
大きなチャンスになります。


今年はこの国際リニアコライダー計画の誘致に、
私も力を注いでいきたいと思いますし、
宮城県、仙台市がその大きな役割を担わなければならないでしょうから、
ILC計画誘致実現に向けて、

「世界の知の拠点をつくる」


ことを今年の活動の一つにしていきたいと思います。



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