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開業者に占める女性の割合は過去最高ー日本政策金融公庫総合研究所「2017年度新規開業実態調査」

つくる仙台では、平成26年と27年に、
中小企業庁「地域創業促進支援事業」の委託を受け、
起業したいという方々のための創業スクールを開催しました。

その後、受講生が起業家として各方面で羽ばたき大活躍しています。

すばらしいことだと思いながら、
私も負けないように頑張ろうと思いますし、
今年も新たな起業志望者が続くような仕組みづくりをしていきます



毎年、日本政策金融公庫では、
起業に関する調査を公表していますので、
起業支援をしている方々、
起業したいなと思っている方々は
目を通しておくのがよいのではないかと思っています。

ちなみに過去の調査についても、
紹介しております。

「開業時の平均年齢は42.5歳─日本政策金融公庫総合研究所「2016年度新規開業実態調査」」(H29/1/3)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-entry-2266.html

「『中小企業の海外事業再編』~海外撤退の実態とその後の事業展開~(日本公庫総研レポート)」(H28/1/3)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-entry-2057.html

「新規開業企業は既存企業よりも売上増加傾向が顕著─日本政策金融公庫「2014年度新規開業実態調査」」(H27/1/3)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-entry-1662.html

「女性起業家の開業が経済活性化のカギを握る─日本政策金融公庫総合研究所調査」(H26/1/3)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-entry-1296.html

「55歳以上シニア起業家の開業─日本政策金融公庫総合研究所調査」(H25/1/3)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-entry-918.html


この調査をもとに私自身も、
起業支援の方向性を考えています。

この調査を読み、
女性起業家支援に力を入れた年もあれば、
海外ビジネス支援を重視すべきと考えた年もありました。



今回最新の調査は、以下のレポートです。



日本政策金融公庫総合研究所
「2017年度新規開業実態調査」~アンケート結果の概要~
(2017年12月25日)
⇒ https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_171225_1.pdf


以下、シェアしていきます。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【引用ここから】


【2】 調査結果


1 開業者の属性とキャリア

~開業時の平均年齢は上昇が続く~

○ 開業時の年齢は「30歳代」が34.2%と最も高く、
 次いで「40歳代」が34.1%を占めている。
 開業の主要な担い手となっているのは「30歳代」「40歳代」である。

○ 開業時の平均年齢は42.6歳となった。
 2013年度以降、平均年齢は5年連続で上昇している。


~女性の割合は調査開始以来最高~

○ 開業者に占める女性の割合は18.4%である。
 女性の割合は増加傾向にあり、調査開始以来、最も高い割合となっている。

○ 最終学歴は、「大学・大学院」の割合が37.5%と最も高く、
 「高校」が27.5%、「専修・各種学校」が26.1%と続いている。


~実務経験を有する分野で開業~

○ 開業直前の職業は、「正社員(管理職)」の割合が40.8%と最も高く、
 次いで「正社員(管理職以外)」が31.9%を占める。

 「正社員(管理職)」の割合はやや低下したものの、
 依然として占める割合は大きい。

○ 勤務キャリアは、「勤務経験」がある割合が98.7%、
 「斯業経験」がある割合が84.8%である。

 経験年数の平均は「勤務経験」が19.3年、
 「斯業経験」が14.1年であり、
 多くはビジネス経験をもって開業している。

 また、「管理職経験」がある割合は69.9%で、
 経験年数の平均は9.8年である。



2 開業動機と事業の決定理由

~最も多い開業動機は「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」~

○ 開業直前の勤務先を離職した理由は、
 「自らの意思による退職」が81.0%を占める。

 「勤務先の倒産・廃業」「事業部門の縮小・撤退」「解雇」を合わせた
 「勤務先都合」による離職は8.2%となった。

○ 開業動機は、「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」(52.8%)、
 「自由に仕事がしたかった」(49.0%)、
 「収入を増やしたかった」(44.4%)の順に多い。



~事業の決定理由で最も多いのは「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」~

○ 現在の事業に決めた理由は、
 「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」(43.6%)、
 「身につけた資格や知識を生かせるから」(21.5%)、
 「地域や社会が必要とする事業だから」(14.1%)の順に多い。

○ 開業者の性別ごとにみると、
 「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」は、男性、女性ともに最も多い。



3 企業の属性

~地域に密着して事業を展開~

○ 開業業種は、「サービス業」(23.3%)、
 「医療、福祉」(19.6%)、「飲食店、宿泊業」(14.2%)の順に多い。

○ フランチャイズ・チェーンに加盟している企業の割合は、6.7%である。

○ 商圏の範囲は、「事務所や店舗の近隣」が13.9%、
 「同じ市区町村内」が36.4%を占める。
 約半数の企業が地域に密着して事業を展開している。


~開業時の平均従業者数は減少~

○ 開業時の平均従業者数は3.1人であった。
 3年連続で減少し、調査開始以来、最も少なくなっている。

○ 調査時点の平均従業者数は4.5人で、
 開業時からの増加数は1.4人であった。

○ 開業時と調査時点の平均従業者数の内訳をみると、
 「常勤役員・正社員」が0.7人から1.2人、
 「パートタイマー・アルバイト」が1.0人から1.8人となっており、
 それぞれ0.5人、0.8人増えている。



4 開業費用と資金調達

~「500万円未満」で開業する割合が増加~

○ 開業費用の分布をみると、「500万円未満」の割合が37.4%と最も高く、
 次いで「500万~1,000万円未満」が29.3%を占める。
 「500万円未満」の割合は、3年連続で増加している。

○ 開業費用の平均値は1,143万円、中央値は639万円であった。
 開業費用の平均値は2016年度に比べて80万円減少し、調査開始以来、最も少なくなった。


~金融機関等からの借入と自己資金が主な資金調達先~

○ 開業時の資金調達額は平均で1,323万円であった。
 調査開始以来、最も少なくなった。

○ 資金の調達先は、「金融機関等からの借入」が平均891万円(平均調達額に占める割合は67.3%)、
 「自己資金」が平均287万円(同21.7%)であり、両者で全体の89.0%を占める。



5 開業後の状況と開業にかかる課題

~開業により労働時間は増加~

○ 1週間あたりの労働時間は、「34時間以下」が14.0%、
 「35~48時間」が22.3%、「49時間以上」が63.7%となっている。

 平均は53.5時間で、開業前の49.4時間から4.1時間増えている。

○ 主な事業所までの通勤時間(片道)は、
 「1分未満(自宅で仕事をしている)」が26.1%、
 「1分以上15分未満」が31.3%となっている。

 両者を合わせた「15分未満」の割合は57.4%で、
 開業前の21.9%から35.6ポイント増加している。



~約半数の企業が予想月商を達成~

○ 現在の月商が「100万円未満」である割合は40.9%で、
 2016年度と比べて増加している。

 予想月商達成率は、「100~125%未満」が22.8%、
 「125%以上」が27.7%で、約半数(50.5%)の企業が予想を上回る月商を上げている。

○ 現在の売上状況が「増加傾向」である割合は59.4%となった。

 現在の採算状況が「黒字基調」である割合は61.8%となった。
 いずれも2016年度から減少している。


~「顧客・販路の開拓」や「資金繰り、資金調達」などが課題~

○ 開業時に苦労したこととして、
 「顧客・販路の開拓」(50.5%)、
 「資金繰り、資金調達」(47.0%)を挙げる企業の割合が高い。

 この二つは、現在苦労していることをみても、割合が高い。

○ 開業時から現在にかけての変化をみると、
 「資金繰り、資金調達」「財務・税務・法務に関する知識の不足」などが減少している。
 一方で、「従業員の確保」「従業員教育、人材育成」といった
 人材に関する課題を挙げる企業が増加している。



6 現在の満足度と今後の方針

~約7割が開業に満足している~

○ 開業の総合的な満足度をみると、「かなり満足」が25.0%、
 「やや満足」が44.3%となっており、約7割が開業に満足している。

 項目別に「かなり満足」と「やや満足」を合計した「満足」の割合をみると、
 「仕事のやりがい(自分の能力の発揮)」は79.1%、
 「働く時間の長さ」は49.6%、「ワークライフバランス」は47.1%、
 「事業からの収入」は23.3%となっている。

○ 今後の方針については、売上高を「拡大したい」が91.8%、
 商圏を「拡大したい」が61.8%となっている。





【3】 まとめ

○ 女性の割合が増加

 開業者に占める女性の割合は18.4%である。
 女性の割合は増加傾向にあり、調査開始以来、最も高い割合となっている。

○ 実務経験を生かせる分野で開業

 現在の事業に関連する仕事をした経験がある開業者は84.8%(平均経験年数14.1年)、
 管理職の経験がある開業者は69.9%(同9.8年)に上る。

 また、現在の事業に決めた理由として
 「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」(43.6%)、
 「身につけた資格や知識を生かせるから」(21.5%)を挙げる開業者が多い。

 多くの開業者は、実務経験を生かせる分野で開業している。

○ 開業の規模は小型化の傾向

 開業時の平均従業者数(3.1人)は3年連続で減少し、
 調査開始以来、最も少なくなっている。

 現在の月商が「100万円未満」である割合は40.9%で、
 2016年度と比べて増加している。

 開業の規模は、小型化の傾向がみられる。

○ 開業により労働時間は増加

 1週間あたりの労働時間は、「34時間以下」が14.0%、
 「35~48時間」が22.3%、「49時間以上」が63.7%となっている。

 平均は53.5時間で、開業前の49.4時間から4.1時間増えている。

 一方で、主な事業所までの通勤時間(片道)が「15分未満」の割合は57.4%で、
 開業前の21.9%から35.6ポイント増加している。

○ 顧客・販路の開拓や資金繰り、資金調達が開業の課題

 開業時には「顧客・販路の開拓」(50.5%)や
 「資金繰り、資金調達」(47.0%)に苦労する開業者が多く、
 これらの課題は開業後も多くの開業者にとって課題となっている。

 開業後は「従業員の確保」(開業時17.8%→現在27.9%)
 「従業員教育、人材育成」(同13.1%→20.9%)
 といった人材面の課題に苦労する開業者が増えている。

○ 約7割の開業者が開業に満足している

 開業の総合的な満足度をみると、「かなり満足」が25.0%、
 「やや満足」が44.3%となっており、約7割が開業に満足している。

 項目別に「かなり満足」と「やや満足」を合計した「満足」の割合をみると、
 「仕事のやりがい(自分の能力の発揮)」は79.1%、
 「働く時間の長さ」は49.6%、「ワークライフバランス」は47.1%、
 「事業からの収入」は23.3%となっている。


【引用ここまで】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



起業志望の方、
起業したばかりの方、
そして経営者になってまだこれからという方は、

ぜひ参考にしていただければと思います。

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