2013年09月13日 18:00
「尊爵」とは何か?
これはつまり「尊い爵位」のことですが、
孟子は、仁に身を置くことが真の尊爵であり、
世俗的に地位身分が高いことは尊爵と考えませんでした。
人たるもの、
もともと人としての精神を失わず、
人たるの道において失うところがなかったならば、
たとえ一時はその志が抑えられることがあっても、
その人物は万世に向かって発揚することでしょう。
世間のつまらない人々に侮られたとしても、
道を知る人物には尊敬されるでしょう。
道を知る人物から尊敬されるならば、
万世に向かって発揚することができるのです。
だからもちろん、
つまらない人々に侮られたり、
一時、志が抑えられることなどは、
問題にならないのです。
それゆえ、これを「尊爵」というのです。
「安宅」とは何か?
これは安らかに住むことのできる家のこと。
孟子は、仁に安んずることが真の安宅であり、
世俗的の大屋高楼を安宅とは考えませんでした。
およそ人の住んでいる家が、
どんなに堅固な城池であろうとも、
いかなる美しい建物であっても、
ここに住んでいる人が、
徳を住家としているのでなければ、
その人に対し、多くの人々の怒りや怨みが起り、
盛んになって、
一日もその家に安らかに住んでいることができないのです。
一時の機会に乗じて、
富貴尊栄の地位を得たとしても、
自身の心のうちに恥ずかしく思い、
心配に思うことがあって、
とても安心できないとしたら、
何といったらよいか、言葉もない。
これに反して、
もしも仁という問題について体得するところがあるならば、
貧富苦楽、死生得喪、
いかなる境遇になろうとも、
どこにおいても安んじ、かつ楽しまないことはないのです。
世間の人々が言う尊爵は真の尊爵ではなく、
安宅は真の安宅ではありません。
そのうえ、真の尊爵と安宅は、
人々が生まれつき持っているものであり、
得ようとするならば得ることができる。
世間の人々が言う尊爵や安宅が
手に入れにくいのとは全く異なっているのです。
ということを約150年前に、
政治犯として牢屋の中で、
囚人と看守に対して
熱心に教えた人がいたのでした。
その政治犯は間もなく
斬首刑になってしまいます。
そして時は立ち、
その政治犯の弟子たちが、
明治維新の原動力となり、
日本を変えていったのでした。
この本をときどき繰り返し読んでいます。
これはつまり「尊い爵位」のことですが、
孟子は、仁に身を置くことが真の尊爵であり、
世俗的に地位身分が高いことは尊爵と考えませんでした。
人たるもの、
もともと人としての精神を失わず、
人たるの道において失うところがなかったならば、
たとえ一時はその志が抑えられることがあっても、
その人物は万世に向かって発揚することでしょう。
世間のつまらない人々に侮られたとしても、
道を知る人物には尊敬されるでしょう。
道を知る人物から尊敬されるならば、
万世に向かって発揚することができるのです。
だからもちろん、
つまらない人々に侮られたり、
一時、志が抑えられることなどは、
問題にならないのです。
それゆえ、これを「尊爵」というのです。
「安宅」とは何か?
これは安らかに住むことのできる家のこと。
孟子は、仁に安んずることが真の安宅であり、
世俗的の大屋高楼を安宅とは考えませんでした。
およそ人の住んでいる家が、
どんなに堅固な城池であろうとも、
いかなる美しい建物であっても、
ここに住んでいる人が、
徳を住家としているのでなければ、
その人に対し、多くの人々の怒りや怨みが起り、
盛んになって、
一日もその家に安らかに住んでいることができないのです。
一時の機会に乗じて、
富貴尊栄の地位を得たとしても、
自身の心のうちに恥ずかしく思い、
心配に思うことがあって、
とても安心できないとしたら、
何といったらよいか、言葉もない。
これに反して、
もしも仁という問題について体得するところがあるならば、
貧富苦楽、死生得喪、
いかなる境遇になろうとも、
どこにおいても安んじ、かつ楽しまないことはないのです。
世間の人々が言う尊爵は真の尊爵ではなく、
安宅は真の安宅ではありません。
そのうえ、真の尊爵と安宅は、
人々が生まれつき持っているものであり、
得ようとするならば得ることができる。
世間の人々が言う尊爵や安宅が
手に入れにくいのとは全く異なっているのです。
ということを約150年前に、
政治犯として牢屋の中で、
囚人と看守に対して
熱心に教えた人がいたのでした。
その政治犯は間もなく
斬首刑になってしまいます。
そして時は立ち、
その政治犯の弟子たちが、
明治維新の原動力となり、
日本を変えていったのでした。
この本をときどき繰り返し読んでいます。
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