2018/07/31
「“いじめ防止条例”基本理念に疑問の声 県議会・骨子案」(仙台放送ニュース)

本日7月30日、
宮城県議会 いじめ・不登校等調査特別委員会が開催され、
私も委員の一人として参加したところです。
この委員会では、「(仮称)宮城県いじめ防止等に関する条例」案
本日は先月来実施していたパブリックコメントについての議論、
それを踏まえ、条例条文について審議したところです。
過去の議論などはこちらをご覧ください。
「いかなる理由があってもいじめを行ってはならない」という文言
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com
「条例はどのようにしてできるのか─宮城県いじめ防止条例骨子案
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com
パブリックコメントについては55件が寄せられ、
「いかなる理由があってもいじめは許されるものではない」
という文言を「削除するべき」との共産党の強い主張を、
擁護する意見が多く寄せられました。
九月議会の条例制定に向けて、
条文の議論にこれから入っていきます。
私の意見としては、
「いかなる理由があってもいじめを行ってはならない」
という基本的認識は大切な理念であり、
国も自治体も関係機関もこれまでこうした考え方で取り組んできた
本委員会のこれまで三年間にわたる議論の積み重ねからいっても、
この文言こそがむしろ、
いじめ防止対策の一丁目一番地であり、
県民運動としていじめ防止に取り組む観点からも、
この基本理念は、原案通りにするべき。
様々な課題がある点については、
他の条文や運用上配慮していくべきものである、
という発言を委員会でもしており、
この思いは変わらないところです。
いじめの問題は奥が深く、
簡単な話ではありませんが、この骨子案では、
「県民一丸となって、いじめを生まない環境づくりに取り組まなけ
学校関係者だけでなく、社会全体で、
この問題に取り組むことの重要性を示しています。
この基本理念にのっとり、
県や県教育委員会、学校、教職員、保護者の責務だけでなく、
いじめ防止対策推進法には規定のない県民や事業者等の役割も定め
県民運動としていじめをなくす姿勢を明確にしていくことが、
まずは第一歩なのではないかと考える次第です。
以下、本日の委員会について、
地元仙台放送がニュースで取り上げていますのでシェアします。
“いじめ防止条例”基本理念に疑問の声 県議会・骨子案
⇒ http://ox-tv.jp/nc/share/?d=20
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【引用ここから】
“いじめ防止条例”基本理念に疑問の声 県議会・骨子案
2018年07月30日
基本理念を「いかなる理由があってもいじめは許されない」とする
宮城県のいじめ防止条例の骨子案について、県民から疑問の声が上
県議会は6月、基本理念を「いかなる理由があってもいじめは許さ
いじめ防止条例の骨子案をまとめている。
この骨子案について、6月末から7月20日まで県民の意見を募集
これまで、55件の意見が寄せられたという。
意見の中で多かったのが、基本理念に対するもので、
「いかなる理由」を表現に入れることで
教育活動を制限することにつながりかねないといった意見や、
「許さない立場」自体が圧力となり、もの言えぬ教室・学校になり
ますます陰湿化するおそれがあるなどという意見。
そのほか、いじめの起こりにくい環境の整備について、
「他人を思いやる心を養う教育を推進する」など、
具体的な内容を記載した方がいいといった意見が寄せられた。
県議会では、これらの意見をふまえて、
9月定例会で条例の成立を目指す方針。
【引用ここまで】
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パブコメでは教育現場への負担が大きくなるから反対という意見が
また共産党からは「いじめを生まない環境づくり」という条文の表
「いじめの重大事態を生まない環境づくり」に修正するべきという
重大事態でないいじめは軽視するかのような案でしたが、
こうした意見も大事なものとして踏まえた上でも、
やはり「理由があればいじめは許される」という発想には違和感が
メディアでは不思議なことに
こうしたニュアンスは取り上げられませんが、
教育現場の負担が大きくなったとしても、
いじめは根絶するという気概は必要なのではないかと思う次第です
2月議会の一般質問で私も取り上げましたが、
教職員が児童生徒と向き合う時間を確保するために、
必要な予算は確保するべきであると考えますが、
いかなる理由があってもいじめは許されない、
という理念は、いじめ防止に当たって重要なものであると私は思う
皆さんはどのようにお考えでしょうか?