2014/06/30
西郷さんが自殺しなかった理由
私の好きな人物に西郷隆盛がいるのですが、西郷さんは「敬天愛人」という言葉を残しています。
西郷さんは人生で一度だけ、
自殺を図ろうとしたことがあります。
西郷さんは同志である月照というお坊さんとともに改革をめざしていました。
しかし月照は幕府ににらまれることとなります。
薩摩藩は安政の大獄以後、
藩の方針変更により、
いままで薩摩藩のために力を尽くしてきたこの月照というお坊さんを見捨てたのでした。
西郷さんは藩政府に対し、
月照がいかに薩摩に尽くしてきたかを説明します。
しかし月照を藩から追放せよとの方針は覆りませんでした。
西郷さんは薩摩藩士として藩の命令に刃向うこともできず、
月照と相談し、二人で寒中、
海に身を投じたのでした。
その結果、月照だけが命を落とし、
西郷さんは奇跡的に命を取り留めたのでした。
西郷さんは気が狂うほど、
悩み苦しんだそうです。
いまからでも後を追って死ぬべきかと。
苦しみ悩んだ西郷さん。
しかし西郷さんは悩んだ末に一つの結論に達します。
「自分ひとりが生き残ったのには、理由がある。
まだ自分にはやり残した使命があるのだ。
だからこそこうして天によって命を助けられたのだ。」
その後、西郷さんはいかなる困難に出会おうとも、
しかも何度もその困難がありましたが、
決して自ら命を絶つということはしませんでした。
「自分の使命が終われば、天は自分の命を奪い去るだろう。
天が自分を生かしてくれるうちは、
自分にはまだやらなければならないことがあるということ。」
天を敬い人を愛す。
いま私たちが生きているということは、
何かまだやるべきことがあると
天から授かっているのでしょう。
それが何かは人それぞれですが、
天命、すなわち天から与えられた使命を果たすまでは、
艱難辛苦を乗り越えなければなりませんね。
がんばっていきましょう。